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ぱふ、大金におびえる [感動]

このたび、
3年11ヶ月お世話になった職場を辞したが、
バタバタと忙しく働いていたためか、
振込みの給与額だけはじりじりと上がっていた。

折りしも、
ももの学資保険をランクアップしませんか、という勧誘にのり、
じゃあ一括でぱふの口座から払っちゃおうよ、と私が提案した。
200万円である。

今日、私しかいなかったので、
お金を下ろしに行った。
「引き出し」用の用紙に桁を確認しながら額を書き入れる。
記入例に従って額面の最初に¥マークを書いたのだが、
「半」の字になってがくがく震えている。

なるべく冷静に窓口に提出すると、
「かけてお待ちください。」と言われ
長いすにどすんと格好悪く腰を下ろした。

女の子がもう二人来て、
三人で何かひそひそ話している。
名前を呼ばれて行って見ると
紙帯でくるまれた束が二つ重ねてあった。

「封筒をひとついただきます。」とは言ったが、
封筒に入るのか。
入った。
冷静に、と言い聞かせながら所持品を整え車に乗る。

帰宅後、すぐに封筒をビニール袋にくるんで、
シンクの下に入れた。
鱈が帰ってくるまでどきどきだった。

あまり心臓によくない一日だった。


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